こんにちは!ピロです
レッドビーシュリンプの飼育で、いちばん失敗しやすいのが餌やりだと思っています。
水温もTDSも管理できているのに、なぜか調子が上がらない。そういうときの原因が餌だった、というのは本当によくある話です。
しかも厄介なのは、足りないより多すぎるほうが危険だという点です。エビが餌に群がる姿はかわいいので、つい与えたくなる。でもそこがいちばんの落とし穴なんです。
この記事では、餌の種類の使い分けから、適量の見極め方、水温による調整まで、実体験ベースで体系的に解説します。
飼育全体の基本はこちらの記事、水換えについてはこちらの記事で解説していますので、あわせてどうぞ。
なぜ「与えすぎ」がいちばん危険なのか
まず大前提として、レッドビーシュリンプは餓死しにくい生き物です。
水槽内のソイル表面やモス、フィルターのスポンジには微生物やバイオフィルムが常に発生していて、エビは1日中それをツマツマして食べています。人間が与える餌は、あくまで補助なんです。
一方で、与えすぎたときのダメージは深刻です。
食べ残しが引き起こす連鎖
食べ残した餌は、底床に沈んでバクテリアに分解されます。この過程でアンモニアが発生し、亜硝酸を経て硝酸塩へと変化していきます。
つまり餌の与えすぎは、そのまま硝酸塩の蓄積速度に直結するということです。
硝酸塩が溜まればTDSも上がります。TDSが上がれば水換えの頻度を上げざるを得ず、水換えが増えれば水質変動のリスクも増える。餌ひとつで、管理全体が崩れていくんです。
逆に言えば、餌を適量に抑えられれば、水質管理は驚くほど楽になります。
見落とされがちな「酸欠」のリスク
もうひとつ、あまり語られないのが酸素消費です。
食べ残しを分解するバクテリアは、活動するときに酸素を使います。餌が多いほど分解に必要な酸素量が増え、水中の溶存酸素が減っていきます。
特に水温が高い時期は、もともと溶存酸素が少ないうえに分解も活発になるため、この影響が出やすくなります。夏場に「餌を控えめに」と言われるのは、こういう理由もあるんです。
餌の種類と使い分け
レッドビーシュリンプは雑食性なので、植物性と動物性をバランスよく与えるのが基本です。
我が家では3種類を役割で分けて使っています。
主食:植物性フード
普段のメインになるのが、海藻やクロレラをベースにした植物性フードです。
エビの消化器官は本来、藻類や微生物を食べるようにできています。植物性を主食にしておくと消化の負担が少なく、水も汚れにくいです。
給餌の7〜8割はこれで十分だと感じています。
▼普段づかいの主食フード
補助:動物性フード
週に1回程度、フィッシュミールなど動物性タンパクを含むフードを混ぜます。
タンパク質は成長や抱卵に必要ですが、与えすぎると水を汚しやすく、コケの原因にもなります。あくまで補助として、頻度を絞るのがコツです。
抱卵中のメスが多い時期は、この動物性の頻度を少しだけ上げています。
▼週1回の補助に使う動物性フード
稚エビ用:パウダーフード
稚エビがいる時期だけ追加するのがパウダー状のフードです。
顆粒フードだと親エビが先に独占してしまい、モスの奥にいる稚エビまで届きません。パウダーなら水全体に行き渡り、モスやスポンジに付着して、あとから稚エビがツマめる状態になります。
稚エビの育成についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
ほうれん草などの生野菜について
茹でたほうれん草を与える方法もあります。植物性の栄養を補えて、エビの食いつきも良いです。
ただし注意点が2つあります。ひとつは無農薬のものを選ぶこと。農薬はエビにとって致命的です。もうひとつは数時間で必ず取り出すこと。放置すると一気に水を汚します。
手間がかかるので、我が家では常用していません。人工飼料で十分バランスは取れます。
餌の種類は頻繁に変えない
これは経験から強く思うことですが、いろいろな餌を次々に試すのはおすすめしません。
餌を変えると水質の変化も変わり、調子が落ちたときに原因の切り分けができなくなります。主食・補助・稚エビ用の3本を決めたら、しばらくはそれで固定するほうが結果的にうまくいきます。
頻度と量:我が家の給餌ルーティン
頻度は2〜3日に1回
我が家では2〜3日に1回を基本にしています。毎日与える必要はありません。
「かわいそう」と思うかもしれませんが、前述のとおりエビは水槽内の微生物を常に食べています。むしろ餌がない日があるほうが、水槽内をよくツマツマして掃除してくれます。
個体数が多い水槽なら2日に1回、少なめなら3日に1回、というくらいの感覚で調整してください。
量は「1〜2時間で食べきる量」
量の基準はシンプルで、1〜2時間で食べきる量です。
翌朝になってもまだ残っている、というのは明らかに多すぎです。
最初はどのくらいが適量かわからないと思うので、少なすぎるかな、と思う量から始めてください。足りなければ次回少し増やせばいいだけですが、多すぎた分は水質として跳ね返ってきます。
餌皿を使うと管理が一気に楽になる
地味ですが効果が大きいのが餌皿(フードトレイ)です。
餌を直接ソイルに撒くと、食べ残しがソイルの隙間に入り込んで回収できません。皿の上に置いておけば、残った分をスポイトでまとめて吸い出せます。
さらに、皿を見ればどれくらい残ったかが一目でわかるので、適量の判断が格段にしやすくなります。餌やりが上達しない最大の原因は「残量が見えないこと」なので、ここを可視化するだけで一気に改善します。
▼食べ残しを可視化できる餌皿とスポイト
週に1日は「餌抜きの日」を作る
我が家では週に1日、意識的に餌を与えない日を作っています。
この日はエビが水槽内の微生物やコケを積極的に食べてくれるので、掃除役として働いてくれます。水質のリセットにもなり、消化器官を休ませる意味もあります。
水換えの前日を餌抜きにしておくと、底床の汚れが少ない状態で掃除できるので効率的です。
水温によって餌の量を変える
意外と見落とされがちですが、適量は季節で変わります。
エビは変温動物なので、水温が下がると代謝が落ちて食べる量が減ります。逆に水温が高いと活発になりますが、同時に水も傷みやすくなります。
- 26度前後(夏):活発だが水が傷みやすい。量は控えめ、食べ残しは即回収
- 22〜24度(春秋・適温):基準量でOK。いちばん管理しやすい
- 20度以下(冬):代謝が落ちる。基準から2〜3割減らす
季節の変わり目に量を調整し忘れると、食べ残しが増えて水質が崩れます。水温計を見て餌の量を決める、という習慣をつけておくと安心です。
餌を食べないときの原因と対処
「餌を入れても寄ってこない」というのは、けっこう不安になりますよね。
ただ、これは必ずしも異常とは限りません。考えられる原因を切り分けていきましょう。
問題ないケース
脱皮の前後:脱皮前後は餌を食べなくなります。数日で戻るので心配いりません。
水槽内に餌が豊富:コケや微生物が十分にある水槽では、人工飼料への反応が鈍くなります。むしろ良い状態です。
導入直後:新しい環境に慣れるまで数日かかります。
注意が必要なケース
じっとして動かない:水質の悪化を疑ってください。まずTDSと水温を測ります。いわゆる「NOツマツマ」の状態が続くなら、環境側に原因があります。
全個体が同時に食べない:個体差ではなく環境要因の可能性が高いです。水温の急変、水換え直後の水質変化、CO2添加などを確認してください。
こういうときにやってはいけないのが、心配して餌を追加することです。食べないところに餌を足せば、水質はさらに悪化します。まず環境を疑ってください。
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ライフステージ別の給餌
抱卵中のメスがいるとき
抱卵中は栄養が必要なので、動物性フードの頻度を少し上げます。週1回を週2回にする程度で十分です。
ただし1回あたりの量は増やさないでください。回数を分けるのがポイントです。一度に増やすと食べ残しのリスクが上がります。
稚エビがいるとき
パウダーフードを少量・高頻度で追加します。
稚エビは移動範囲が狭く、餌のある場所までたどり着けないことがあります。だからこそ、水全体に行き渡るパウダーが有効なんです。
孵化の1週間ほど前から微生物の素を少量ずつ入れておくと、生まれた瞬間から食べるものがある状態を作れます。
水換え直後
水換えの直後は、その日は餌を与えないようにしています。
水質が変化した直後はエビも落ち着いていないので、食いつきが悪く食べ残しになりやすいです。翌日から通常どおりに戻します。
餌やりでやってはいけないNG行動
食べ残しを放置する:数時間で回収するのが鉄則です。翌日まで置くと、そこから水質が崩れ始めます。
不安になって量を増やす:調子が悪いときに餌を足すのは逆効果です。まず水質を測ってください。
魚用の餌をそのまま使う:タンパク質が過剰で水を汚しやすく、エビの消化にも合いません。
旅行前に多めに入れておく:いちばんやってはいけないパターンです。エビは1週間程度なら餌なしでも問題ありません。水槽内の微生物を食べて生きられます。
餌を次々に変える:変化の要因が増えて、不調の原因が特定できなくなります。
まとめ:餌は「控えめ」が正解
レッドビーシュリンプの餌やりのポイントをまとめます。
与えすぎがいちばんのリスク。餌は補助で、エビは常に微生物を食べている。
主食は植物性、動物性は週1の補助。稚エビがいる時期だけパウダーを追加。
頻度は2〜3日に1回、量は1〜2時間で食べきる量。迷ったら少なめから。
餌皿で残量を可視化する。見えないと適量は一生わからない。
週1日は餌抜きの日。掃除役として働いてもらう。
水温で量を調整する。冬は2〜3割減らす。
餌やりは「たくさんあげること」ではなく、「どれだけ我慢できるか」の技術だと思っています。
我が家でも、餌を減らしてから明らかに水質が安定し、結果として抱卵も増えました。かわいくてつい手が伸びますが、そこをぐっとこらえるのがエビのためです。
水換えの詳しいやり方はこちらの記事、稚エビの育て方はこちらの記事で解説しています。
動画でも詳しく解説しています。ぜひチェックしてみてください!
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それでは、素敵なシュリンプライフを!

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